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2007/05/30

「下周村」と「鐵輪」を観る。

日付が前後するが、記録として。19日(土)。この日は非常勤の大学の1限のみ授業。

午後から新国立劇場で、平田オリザと中国の李六乙の合作劇「下周村」を観る。脚本が8割平田・演出は8割李だという。出演者も日中同数。中国の地方の村。観光客に偽物を売り続けて生計を立ててきた村で新たな遺跡が発見される。歴史を覆すかもしれない遺跡だが、発掘はお偉方の意向が決まらずに進まず、工場を進出させようとしていた日本企業も偵察にやってくる。その他考古学の学者や土地の人間、日本からの留学生など。

平田風の日常会話的なドラマが前半だが、後半突然、セットがうきあがり前衛的な展開に。平田的世界を相対化し、戯曲と演出が乖離する世界となる。詩的で難解な中国語の台詞は字幕でも追えない。役者は台詞を語りながら別の役者に目線を送る。

やはり平田がからんだ日韓の共同作品「その河を越えて、五月」が、平田劇の延長上に作られ、違和感がなかったのに対して、これは異質な演劇のぶつかり合いだ。演劇文化のぶつかり合い、というところまでならよいのかもしれないが、どうしてもそれが国際関係にまで演繹できてしまいそうなところが考えさせられてしまった。

その後、三茶に移動し、6時から能楽現在形「鐵輪」を観る。劇場で能をやる、「狂言劇場」の能版といった感じ。舞「猩猩乱」と能楽「鐵輪」。でもさすがに睡眠不足で能楽はきつい。どちらも深い話で特に「鐵輪」は夫に捨てられた女がその恨みのために悪鬼と化すが陰陽師によって追い払われてしまうというものだが、女の悲しみ、恨み、怒り、孤独などが深く感じられ、退散させられて闇に消えていく姿はむしろ哀れだった。

ポストトークがあったのだがさすがにもう持たないと思い、聞かずに帰宅。

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