7月の観劇まとめ (「ウィー・トーマス」「リチャード三世」「夢の痂」「開放弦」「あわれ彼女は娼婦」)
うーん、なかなか書けませんね。Mixiをやったり、速読の訓練をやっていたりと、そういうのもあってなかなかこちらに以前ほど集中していません。なお、ロンドン旅行記はこちらのブログに書き始めました。どちらかというと撮ってきた写真の説明っぽくなってしまってますが。The Beeの芝居内容についてはここに書く予定。
さて、いちおう7月に観たお芝居のまとめをしておきます。やはり一時期の勢いはなく、下の記事に書いた「アンデルセン・プロジェクト」以降は、再演になる長塚圭史演出の「ウィー・トーマス」。これはとても面白かった(8日)。アイルランドの過激派青年たちが中心になる話。グロテスクだが、どこか滑稽で後味は悪くなかった。一昨年観た同じ作者(マーティン・マクドナー)の「ピローマン」よりもこちらのほうがからっと明るい。まあもっと席が近いと、血糊やら切り刻まれた死体やら、で気持ち悪かっただろうけれど。(関係ないが、演出家と主役二人が偶然にもその後、それぞれ別の芸能ゴシップを振りまくことになるとは思わなかった。)
第三週はグローブ座にて、子どものためのシェイクスピアカンパニー「リチャード三世」(18日)。すでに「子どものため」ではなくなっているが、このカンパニーはいつ観ても楽しい。ただ今回は作品が作品なだけに、結構重苦しい場面が続き、単調さが目立ってしまった面もある。それでも、これだけ悪行を尽くす主人公がなぜかいとおしくなるのは不思議だ。
翌日(19日)、新国立劇場で井上ひさしの「東京裁判三部作」の最後「夢の痂(かさぶた)」。最初の場面が能舞台のようになっていたり、次の場面(倉の中)の外光の表現が素晴らしかったりと栗山演出の良さを改めて感じる。しかし井上さんは本当に頭で芝居を書く人なのだ、という気がした。主語の無い日本語説も、あまりに議論を単純化していないか?それに「チャイナことば」っていったい何?
最後の週はまずパルコ劇場の「開放弦」(25日)。はっきりいって時間が長過ぎる。内容がおとなしい「静かな」系なのだから、前半85分の長さでまとめてほしい。うまい役者さんがたくさん出ていて演技で見せてくれるがそれさえも空回りという感じがして痛々しく思えた。一幕で帰ろうと思ったがこらえて、二幕55分。さすがに物語が展開し少し引き締まった。
そして7月最後は蜷川の「あわれ彼女は娼婦」(コクーン)(26日)。これは出ている俳優も、演出家も力があり、悲惨でグロテスクな話だが、次第にひきこまれ、のめり込んでみた。三上博史のいってしまった演技は惹き付けられる。深津絵里も純真からファナティックを演じてうまい。谷原章介は日頃と違ったキャラクターを出した。また、このシェイクスピアに少し遅れてやってきたジョン・フォードという作者のシェイクスピアを意識したパロディや引用に満ちた作風を面白く感じた。こんなに悲惨なのにもう何度か観たくなったひさびさの芝居だった。
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コメント
実は岡本綾目当てで足を運びました。彼女にはチェーホフの『ワーニャ伯父さん』のソーニャのイメージを抱いておりましたが、本作ではだいぶ違った雰囲気で少し驚きました。
投稿 因幡屋 | 2006/07/31 23:58
因幡屋さん、たいへん遅くなり申し訳ありません。岡本綾は初舞台なんだそうですね。なかなかよくやっていたと思います。
投稿 BP | 2006/08/24 02:40