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2005/02/10

T factory『クリオネ』

イープラスの得チケで自由席2000円だったので、購入。しかし、前列ベンチシート席のみ自由席だったことに、会場に着くまで気づかなかった。ザ・スズナリの場合は、全席自由の公演も多いので勘違いしていたのだった。

(観劇日 2月8日(火))
上演時間 約2時間20分(10分間の休憩を含む)

川村毅氏が、ワークショップやリーディング公演を続けて、完成形となった戯曲の公演。舞台装置はほとんどなく、小道具としても椅子とスコップくらいがせいぜい。リーディング公演の趣が続いている。スタイリッシュで、ハードボイルドっぽい要素が入った小説を読まされている感じ。「神なき国の夜」が副題としてついており、シリーズ化されるそうだ。

映画監督・脚本家・プロデューサーといった40代のギョーカイ人を登場人物に、帰国子女の翻訳家女性と、周辺の不気味な男達をからめたストーリー。映画監督(ルー大柴)の小学校の同級生となのる男(手塚とおる)が現れ、自分の少年時代の殺人を手記にしたので映画化して欲しいとせまってくる。

川村氏は「現代能楽集」でも映画作家を登場人物にしていたと思う。クリエーターとしての自己の投影なのかな、と思うが、よくわからない。自分も川村氏と同世代なわけだが、ここに出てくるようなギョーカイ人たちとはつきあいもないし、現実感のない世界だ。脚本家はアトピーで、屋外でもイイ女に勃起してしまうという子供臭さだが、これもあまりピンと来なかった。作品内にちらちらあらわれる世代や時代に関する視点も、さして深みのあるものとも思えない。自分にとってはスノッブな感じがして多少鼻についた。さらに最終部の情景は、とってつけたような明るさで拍子抜けがした。

この会場にしてみればキャストは豪華。アクの強い登場人物ばかりで個性が際立つ点は面白い。特に手塚とおる氏はあいかわらずの怪演に磨きがかかり、また非常な長ゼリフをものともしない実力には恐れ入った。

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T factory クリオネ
東京公演  ザ・スズナリ  2月3日(木)〜13日(日) 第15回下北沢演劇祭参加
大阪公演  精華小劇場  2月18日(金)〜20日(日) 精華演劇祭オープニング2
(観劇日 2月8日(火))
上演時間 約2時間20分(10分間の休憩を含む)

作・演出 川村毅
出演 外村史郎 宮本裕子 笠木誠 伊澤勉 ルー大柴 手塚とおる

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